一人暮らしの食費節約術!今日からできる自炊法を解説!

政府統計の総合窓口「e-Stat」家計調査によると、一人暮らしの1カ月の平均食費は約44,000円となっています。

ただし、これはあくまで平均の金額であり、自炊による節約を意識すれば、月々の食費は2万円程度に抑えられます。

そこで今回は

  • 自炊で食費を節約するコツ
  • 自炊初心者が知っておきたい心構え
  • 食材を安く購入するテクニック
  • 食費節約におすすめなメニュー
  • 自炊ができないときの節約手段

について解説します。

一人暮らしの食費を節約する最も効果的な方法は自炊

一人暮らしの食費を節約する最も効果的な方法は自炊

外食は材料費にプラスしてサービス費や人権費などが上乗せされるため、どうしても高額になります。

対して、自炊は一般的に外食の3分の1から2分の1程度の費用で済むことが多いです。

カレーライスの例

・外食の価格: 一般的なカレー専門店で約800円

・自炊でかかる費用:1皿あたり約200円

 

自炊により1日600円節約したとすると、1年間で約22万円の節約になります。

時間があまり取れない方も、まずは昼食を弁当にするなど、少しずつ自炊を始めてみましょう。

自炊初心者が知っておきたい心構え

自炊初心者が知っておきたい心構え

自炊初心者が知っておきたい心構えは以下の4つです。

  • 簡単なレシピから始める
  • 作り置きをして冷凍保存する
  • レシピから献立を考えない
  • あらかじめ毎月の食費を決めておく

それぞれ詳しく解説します。

簡単なレシピから始める

最初から難しい料理に挑戦すると、なかなか自炊の習慣が身につきません。

まずは簡単な料理から始めましょう。

例えばシンプルな炒め物であれば、もやしや卵などの適当な材料を用意し、フライパンに入れて炒めるだけで簡単に出来上がります。

他にも、ご飯と粉チーズ、牛乳に玉ねぎがあれば、これらを耐熱容器に入れて電子レンジで加熱するだけでリゾットが完成します。

「Cook Do」など、手軽に本格的な料理が作れるおかず調味料を利用するのもおすすめです。

調理器具も、最初は最低限のもので構いません。

最初にそろえる調理器具

・包丁

・まな板

・フライパン

・炊飯器

・ボウル

・ざる

・おたま・フライ返し

・計量スプーン

作り置きをして冷凍保存する

時間に余裕のある週末にまとめて料理し、冷凍保存しておくと、急な残業や体調不良のときでも、出前やデリバリー、コンビニ弁当や外食といった衝動的な出費を抑えられます。

【簡単に作れて冷凍保存しやすい料理の例】

・ミートソース

ひき肉とトマトソースを使ったミートソースは、材料を炒めて煮込むだけで簡単に作れ、冷凍しておけば、3〜4週間は保存できます。

解凍時は電子レンジで温め直すだけで簡単に食べられ、パスタだけでなくご飯やパンに合わせることもできます。

・カレー

カレーは大量に作れて、冷凍保存にも向いています。

多くの野菜や肉を使うことができ、栄養価も高く、材料を切って煮込むだけで簡単に作れます。

ご飯だけでなくパンやうどんに合わせることもでき ます。

・鶏肉の照り焼き

鶏肉の照り焼きは、照り焼きソース(醤油、みりん、砂糖)で味付けして焼き上げるだけのシンプルな料理です。

一口サイズに切った鶏肉を焼き、ソースを絡めた状態で冷凍します。

食べるときは冷蔵庫で自然解凍後、電子レンジで温めるだけで美味しくいただけます。

レシピから献立を考えない

レシピから献立を考えるのではなく、冷蔵庫の余り物とスーパーの特売品から献立を考えるようにしてください。

余り物で作れるレパートリーを増やすには、ネットや料理アプリで余り物を使ったレシピを検索しましょう。

・人気の料理アプリ

また、具材を自由にアレンジできる料理を覚えるのも節約に効果的です。

例えば、鍋料理、チャーハン、スープ、カレー、などは、余り物を活用しやすい料理です。

料理の際に余った野菜や肉は、小分けにして冷凍保存しておきましょう。

あらかじめ毎月の食費を決めておく

家賃や水道光熱費など毎月必ず支払わなければならない固定費を差し引いた上で、あらかじめ毎月の食費を決めておくと、無駄な出費を抑えられます。 

予算の残りを可視化するためにレシートを残しておき、家計簿をつけるのもおすすめです。

また、店内でいろいろな商品を見ていると、ついつい無駄なものまで買ってしまいがちです。

買い物に行く回数を週に1〜2回にするのも食費の節約に有効です。

食材を安く購入するテクニック

食材を安く購入するテクニック

食材を安く購入するテクニックは以下の5つです。

  • 安い食材を選ぶ
  • 特売日やセールの時間を狙いまとめ買いをする
  • プライベートブランドを選ぶ
  • お米をなるべく安く買う
  • 割引券やクーポン券の入手

それぞれ詳しく解説します。

安い食材を選ぶ

無計画に食材を購入していては食費の節約につながりません。

なるべく以下の例のような安くて栄養のある食材を購入するようにしてください。

・鶏肉

鶏肉は牛肉や豚肉に比べてかなり安く、100gあたりの価格は

  • 鶏肉(もも肉):140円
  • 豚肉(ロース):273円
  • 輸入牛肉(冷蔵ロース):364円
  • 国産牛肉(冷蔵ロース):879円

(参考:農林水産省の食品価格動向調査(令和6年3月)

となっていて、他の肉類よりもコスパに優れています。

さらに鶏肉は高タンパクかつ低脂肪の食材です。

現代人の食事はどうしても糖質や脂質が多くなりがちで、タンパク質は不足しがちなので、積極的に摂っていきたいところです。

・卵

卵は、タンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれており、人間にとって欠かせないこれらの栄養素を安価で手軽に摂れる優秀食材です。

鳥インフルエンザなどの流行で価格が一時的に高騰することもありますが、それでもその価格と栄養価を考えると、卵は一人暮らしの食費節約の強い味方であることは間違いありません。

価格の変動を見ながら、上手に活用していきましょう。

・豆腐

豆腐は高タンパクかつ低カロリーで、健康的な食生活を維持しながら出費を抑えることができます。

調理の手間も少なく、そのまま冷奴で食べたり、炒め物や煮物、みそ汁に加えたりと、幅広い料理に応用可能です。

27.5円/100gとリーズナブルな価格帯は、日々の食費節約に大いに役立ちます。

(参考:農林水産省の食品価格動向調査(令和6年11月)

・もやし

もやしはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、ナムル、炒め物、サラダ、スープなど、さまざまな料理に活用できます。

その上、全国平均価格は1袋(200〜250g)が30〜40円台で推移しており、野菜の中でも特に経済的です。(参考:総務省統計局「小売物価統計調査(動向編)2023年」

・わかめ

食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富なわかめは、低カロリーで腹持ちも良く、水で戻すだけで味噌汁やサラダ、炒め物など幅広い料理に手軽に活用できるのが魅力です。

100g約300円と安価で、一人分の味噌汁に使う約3gあたりわずか9円です。

(参考:政府統計の総合窓口「e-Stat」

・季節の食材

その季節の旬の食材は比較的低価格な傾向がある上に栄養価も高くねらい目です。

季節ごとの旬の食材例は以下になります。

季節の食材例

・春(3月~5月):新玉ねぎ、アスパラガス、菜の花

・夏(6月~8月):トマト、キュウリ、ナス

・秋(9月~11月):さつまいも、かぼちゃ、きのこ類

・冬(12月~2月):大根、ほうれん草、ブロッコリー

特売日やセールの時間を狙いまとめ買いをする

食材は1つずつ買うよりも、まとめ買いした方が割安になります。

特にパスタや缶詰、レトルト食品、冷凍食品など、長期保存が可能な食材をまとめて購入すれば、無駄な買い足しも減り、食費を効率よく抑えられます。

■まとめ買い例

・カレーショップC&C 新宿カレーポーク 辛口 200g   1個    560円  (参考:楽天市場)

・カレーショップC&C 新宿カレーポーク 辛口 200g 30個 8,800円  (参考:楽天市場)

 

30個まとめ買いすることにより1個当たりの単価が約293円となり、1個ずつ買うより267円(約48%)の割安になります。

仮に毎日食べるとしたら年間で約97,000円の節約になります。

そして、まとめ買いするのに適しているのが、特売日やセールの時間です。

特売日やセールの時間を狙うには以下の方法があります。

  • お店の公式サイトやアプリで特売情報を入手
  • SNSや地域情報サイトで情報交換
  • 店舗スタッフに直接確認
  • 閉店時間の少し前に店に行く(割引している場合がある)

プライベートブランドを選ぶ

最近はスーパーやドラッグストアでも独自ブランドの商品が増えています。

ブランド品と比べて価格が抑えられているので、こだわりの少ない調味料や日用的な食品は、まずプライベートブランドから探してみるのが得策です。

例えば、セブン&アイグループのプライベートブランド「セブンプレミアム」では、カップ麵の「カレーヌードル 85g」116円なのに対して、ナショナルブランドの日清食品「カップヌードル カレー」236円となっています。

毎日食べると仮定すれば、年間で約44,000円の差になります。

お米をなるべく安く買う

お米は

  • ネット通販 
  • 農協(JA)直売所
  • 業務スーパー 

を活用すれば、一般のスーパーで購入するよりも割安な価格で手に入る可能性が高いです。

例えば、ネット通販だと10㎏を5,580円(参考:楽天市場)で購入できますが、一般のスーパーだと7,500円程度かかります。

仮に一年で50㎏消費すると考えると、年間で約1万円の節約になります。

割引券やクーポン券の入手

割引券やクーポン券の活用も食費節約には有効です。

割引券やクーポン券の入手方法には以下の方法があります。

  • お店のアプリに登録して最新情報をチェック
  • お店の公式サイトをチェック
  • お店のメールマガジン、SNSの登録
  • 実店舗でレシートクーポン、店頭配布クーポンを入手
  • 新聞折込チラシ、地域情報誌のチェック

例えば、イオンの「お買物アプリ」では、特定の商品が5%〜30%割引になるクーポンが配布されています。

(参考:イオンH.P

こうした小さな積み重ねが、毎月の食費を確実に抑えてくれます。

一人暮らしの食費節約におすすめのメニュー

一人暮らしの食費節約におすすめのメニュー

ここでは、食費を節約したい人におすすめの自炊メニュー例とレシピをご紹介します。

 

塩鮭の蒸し焼き

塩鮭は生鮭より安価で購入しやすく、フライパンで蒸し焼きにすれば簡単に調理できます。また、ビタミンDの補給もできます。

■材料(1人分) 

・塩鮭 1切れ 

・キャベツ 2枚 

・水 大さじ2 

・塩コショウ 少々

■作り方 

・キャベツを一口大にざく切りにする 

・フライパンにキャベツを敷き詰め、その上に塩鮭を置く 

・水(大さじ2)を加え、フタをして中火で加熱する 

・5-6分程度蒸し焼きにする ※火の通り具合を確認しながら調整する 

・鮭に火が通ったら塩コショウで味を調え完成

 

もやしと豚肉の炒め物

節約食材の定番はもやしです。豚肉は少しでもよいです。

もやしのカサ増し効果で満足感が上がります。

■材料(1人分) 

・もやし 1袋  200g

・豚こま切れ肉  100g

・ニンニク 1片(チューブでも可) 

・塩こしょう 少々 

・醤油 大さじ1 

・ごま油 小さじ

■作り方 

・もやしは袋から出してざるに入れ、さっと洗う 

・ニンニクはみじん切りにする 

・フライパンにごま油を熱し、ニンニクを炒めて香りを出す 

・豚肉を加えて炒める 

・肉の色が変わったらもやしを加える 

・塩こしょうで下味をつけながら、もやしがしんなりするまで炒める 

・最後に醤油を回し入れ、さっと炒めたら完成

 

カレーライス

カレーライスは冷蔵庫の残り野菜を利用できるので効率的です。

調理法も、食材を切り、カレールーを入れて煮るだけなので慣れれば難しくありません。

週末にまとめて作って冷凍保存しておけば、平日の食事が楽になります。

■材料(3-4食分) 

・豚こま切れ肉  200g

・玉ねぎ 2個 

・じゃがいも 2個 

・にんじん 1本 

・カレールー 半箱  約100g 

・水 500ml 

・サラダ油 適量

■作り方 

・野菜を適度な大きさに切る 

・鍋にサラダ油を熱し、玉ねぎを炒める 

・玉ねぎがきつね色になってきたら、豚肉を加えて炒める 

・肉の色が変わったら、にんじん、じゃがいもを加える 

・全体を軽く炒めたら、水を加える 

・中火で15-20分程度煮込む 

・火を弱火にし、カレールーを割り入れる 

・ルーが溶けるまで、優しく混ぜ合わせる 

・とろみがついたら完成

自炊ができないときの節約手段

自炊ができないときの節約手段

自炊が難しい時には「中食(なかしょく)」を上手に使う方法があります。

中食とはスーパーやコンビニで購入できるお惣菜のことです。

ご飯だけ自分で炊き、おかずはお惣菜にします。

ご飯は一度にたくさん炊いて、一食分ずつラップで包んで冷凍保存しておくのがおすすめです。

味噌汁はインスタントを活用すれば、さらに調理の手間が省けます。

また、スーパーでは閉店間際になると惣菜が半額になることも多く、こうした割引惣菜を組み合わせると1食あたり300円程度に抑えられる場合もあります。

場合によっては自炊より安く、外食と比べ消費税も2%低いため、結果的にかなりの食費節約につながります。

さいごに

この記事では、

  • 自炊初心者が知っておきたい心構え
  • 食材を安く購入するテクニック
  • 一人暮らしの食費節約におすすめのメニュー
  • 自炊ができないときの節約手段

について紹介しました。

外食をやめて自炊を取り入れることで、一人暮らしの食費をかなり抑えることができます。

時間がない中でも自炊は工夫次第で続けられますし、食費の管理は、貯蓄だけでなく健康維持にもつながります。

無理せず、自分のペースで食費節約生活を始めてみましょう。