朝活のメリットとは?具体例や失敗しないためのコツも解説!

「朝の方が作業効率が良い?そんなに変わらないんじゃない?」

「多少効率が良くなるにしても寝坊してしまうリスクの方が大きいんじゃない?」

「朝活するより普通に夜やった方がいいんじゃない?」

今、あなたはこのように考えていませんか?

しかし、実は朝活の作業効率は夜よりも優れていることを示す科学的なデータが存在しています。

そこで今回は

  • 朝活のメリット
  • 朝活の具体例
  • 朝活に失敗しないためコツ
  • 朝活の注意点

について解説します。

朝活のメリット

朝活のメリット

朝活のメリットは以下の5つです。

  • 効率よく活動できる
  • 生活リズムが良くなる
  • メンタルが安定する
  • 自由時間をつくれる
  • 新しい出会いのきっかけになる

それぞれ詳しく解説します。

 効率よく活動できる

米国立衛生研究所(NIH)は、一般的に朝の時間帯は記憶力、注意力が高く、日中と比較して効率よく活動できることを示す論文を発表しています。(参考:米国立衛生研究所

また、ビジネス界の成功者も朝の時間帯を有効活用しています。

・スティーブ・ジョブズ(Apple創業者):毎朝4時に起床。瞑想や仕事の準備にあてていた。(参考:inc.com

・ジェフ・ベゾス(Amazon創業者):毎朝4時30分に起床。ゆっくりと朝食をとり、家族と過ごし、重要な会議や決定を行う前に心を整えていた。(参考:inc.com

・ジャック・ドーシー(Twitterの創業者):午前5:30に起床。22分間のメディテーション 。その後6マイル(約9.6km)のジョギング。(参考:Alux.com

睡眠後の心身はリフレッシュされていて脳が疲労していないため、集中力や記憶力が最も高い状態にあります。

よって、 勉強、計画立案、 読書、 などの作業がはかどります。

生活リズムが良くなる

朝に浴びる太陽光には体内時計をリセットする働きがあり、朝活を始めると、生活リズムが安定し、体調が整うとされています。

人間の体内時計は約25時間の周期を持っており、地球の24時間の周期とずれています。

このずれを修正しないと、生活リズムが乱れ、健康に悪影響を及ぼしてしまいます。

そのため、太陽光を浴びて体内時計を毎日リセットする必要があるのです。

(参考:厚生労働省「e-ヘルスネット」

また、ハーバード大学医学部の研究では、朝に15分以上太陽光を浴びることで、睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌が抑制され、脳が覚醒状態に切り替わることが明らかになっています。(参考:National Library of Medicine

この影響で日中の集中力が高まり、夜には質の良い睡眠が取れるようになります。

メンタルが安定する

朝の太陽光を20〜30分浴びることで、「幸せホルモン」として知られるセロトニンの分泌が促進され、心の安定に繋がります。

セロトニンは神経伝達物質の一種で、精神の安定や安心感を生み出す働きを持っています。

ハーバード大学医学部の研究によれば、セロトニンの分泌量が増えることで、ストレス耐性が高まり、前向きな思考や創造的な発想が生まれやすくなるとされています。

(参考:HARVARD MEDICAL SCHOOL

この効果により、生産性が向上し、未来に向けて行動できるようになります。

自由時間をつくれる

朝活のメリットは「質の高い自由時間の確保」です。

電話やメール、SNSの通知が少ないので、集中力を妨げる要因がほとんどありません。

脳科学者の茂木健一郎さんは、「朝の3時間」は最速で仕事がはかどるゴールデンタイムだと述べています。(参考:PHP online

朝は体と脳がリフレッシュされた状態にあるので、クリエイティブな作業や自己投資の時間に最適です。

この自由時間を活用すれば、効率的で満足感の高い1日をスタートできます。

新しい出会いのきっかけになる

読書会や勉強会、ウォーキングやヨガなどの朝活イベントは、同じ目的を持つ人々が集まり、自然と交流が生まれます。

例えば、オンライン早起きコミュニティ「朝渋」は、「早起きをして自分の可能性を広げたい」という思いを持つ人が集まる、日本最大級のオンラインコミュニティです。

朝活をきっかけに知り合った人がキャリアや趣味の良き相談相手となり、人生の幅を広げるきっかけになることもあります。

新しい人脈を作りたい人にとって、朝活は魅力的な選択肢です。

朝活の具体例

朝活の具体例

朝活の具体例は以下の6つです。

  • ウォーキング
  • ヨガ
  • 読書
  • 勉強
  • 朝活イベントに参加
  • 副業

以下で詳しく解説します。

ウォーキング

朝のウォーキングは、セロトニンの分泌を促し、規則正しい生活リズムと睡眠の質の向上に役立ちます。

日光を浴びることで体内時計がリセットされ、夜には睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンが生成され睡眠の質が高まります。

また、脚の筋肉を動かすことで血行が良くなり、基礎代謝が上がります。

その結果、新陳代謝が活発になり、ダイエットや美容、病気予防にも効果的です。

ハーバード大学医学大学院の研究(2020年)では、「定期的なウォーキングで心血管疾患のリスクが減少する」という研究結果も出ています。

(参考:HARVARD MEDICAL SCHOOL

朝の新鮮な空気を吸いながら歩くことで、リフレッシュ効果が得られ、精神的なストレスも軽減されます。

ヨガ

朝ヨガの効果は、米国立衛生研究所(NIH)の調査で科学的に実証されています。

特に朝7時までの実施で、コルチゾール(ストレスホルモン)が減少し、セロトニン分泌が増加することが判明しました。

2022年の調査では、週3回以上の朝ヨガ実践者の睡眠の質が改善したと報告しています。

(参考:米国立衛生研究所

ヨガに関してはYouTubeの無料レッスン動画も結構充実しているので、自宅で10分からスタート可能です。

また、可能ならば早朝ヨガ専門スタジオに通うという方法もあります。

読書

朝は注意力や記憶力が高い状態にあるので、その時間に読書をすると集中できます。

山崎博敏氏の著書『学力を高める「朝の読書」』では、一日10分の読書が学力向上に効果的であると述べられています。

読書は着替えも不要でベットの中で10分程度でも効果があります。

人によっては庭や公園、カフェなどの屋外で読書をするのも良いでしょう。

「積ん読」状態の本を読破するチャンスでもあります。

勉強

「朝活」は、英会話やプログラミング、資格試験など、日頃取り組みたいが時間が取れない学習に最適です。

早めに就寝し、心身ともにリフレッシュされた朝に勉強することで、夜の疲れた状態で学習するよりも効率が向上します。

さらに、朝の静かな環境は集中力を高め、学習効果を促進します。

 このように、朝活を取り入れることで、キャリアアップやスキル向上に直結する効果が期待できます。 

朝活イベントに参加

朝活イベントへの参加は、同じ志を持つ人々との交流を通じて新たな人脈を築く絶好の機会です。

例えば、読書会や勉強会、ジョギング、カフェでの交流会など、多様な活動が朝の時間帯に開催されています。

これらのイベントは、オフラインだけでなくオンラインでも活発に行われており、朝の時間を有効活用することで、夜とは異なる新しい人間関係を築くことができます。 

「ジモティー」ではお住いの地域の朝活イベントを検索することが出来ます。

「ジモティー」朝活イベント情報

副業

リクルートワークス研究所の調査「副業の実態に関する調査」 (2020年)によると、副業従事者の約6割が、就業前の朝の時間を活用しています。

(参考:リクルートワークス研究所H.P

時間に追われる現代人にとって、スキマ時間の有効活用は必須です。

朝の時間は邪魔が入りにくく、集中して作業に取り組めるため、効率的に副収入を得られるという声が多く聞かれます。

朝活に失敗しないためのコツ

朝活に失敗しないためのコツ

朝活に失敗しないためのコツは以下の6つです。

  • いきなり早起きせず体を慣らしていく
  • 睡眠時間を削らない
  • 目的を明確にする
  • ごほうびを用意する
  • オフ日を設ける
  • 周囲に宣言する

それぞれ詳しく解説します。

いきなり早起きせず体を慣らしていく

朝活を成功させるには、いきなり早起きするのではなく、段階的に生活リズムをシフトしていくことが重要です。

厚生労働省が運営する健康情報サイト「e-ヘルスネット」でも、「睡眠覚醒リズムを1〜2時間程度遅らせることは比較的容易にできますが、早めることは容易ではありません」と説明されています。

人間の体内時計は、徐々に調整していくことで、無理なく変化に適応できます。

 1週間ごとに15分ずつ起床時間を早めるなど、無理のないペースで朝活習慣を身につけていきましょう。 

睡眠時間を削らない

朝活を始める上で注意したいのが、睡眠時間を削らないことです。

健康な成人の場合、1日の睡眠時間の目安は約7〜9時間とされています。

(参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」

睡眠不足は、日中の眠気や集中力低下だけでなく、免疫力低下や生活習慣病のリスクを高める可能性も指摘されています。

朝活を継続的に行い、そのメリットを最大限に享受するためにも、「早く起きる分だけ早く寝る」ことを心がけ、睡眠時間を確保しながら、健康的なライフスタイルを維持しましょう。 

目的を明確にする

せっかく早起きしても、ダラダラと過ごしてしまっては意味がありません。

「行動科学マネジメント」を提唱する石田淳氏は、「ToDoリストを作成することで、やるべきことが明確になり、行動意欲や集中力が向上する」と述べています。

前日の夜に、翌朝のToDoリストを作成することで、目的意識を持って朝活に臨むことができます。

具体的な行動目標を定めることで、朝の時間をより効果的に活用できるでしょう。 

ごほうびを用意する

朝活のモチベーション維持には、具体的な報酬を設定することが効果的です。

米国立衛生研究所(NIH)の研究によると、報酬を予期すると脳内の側坐核でドーパミンが放出され、モチベーションが高まることが確認されています。(参考:米国立衛生研究所

例えば、朝活後の朝食に少しだけリッチなフルーツを用意するなど、ちょっとしたことで良いので、自分へのごほうびを用意しておくと効果的です。

オフ日を設ける

アメリカ心理学会(APA)の記事は、持続可能な習慣形成には適度な柔軟性が重要と指摘しています。(参考:アメリカ心理学会H.P

真面目な人ほど、「一度決めたからには絶対に貫き通す」と思いがちですが、逆にそれがストレスとなり朝活に失敗してしまう人もいます。

ダイエットでいうところの「チートデイ」を設けるのも、朝活に挫折しないための有効な手段です。

周囲に宣言する

目標を周囲に宣言することは、朝活の継続に効果的です。

心理学の「宣言効果」によれば、目標を他者に公言することで達成率が向上します。

これは、一貫性を保ちたいという人間の心理が働くためです。

例えば、1989年のオックスフォード大学の研究では、従業員が目標を公に宣言することで、目標達成率が向上することが示されています。(参考:OXFORD ACADEMIC

このように、周囲に思い切って宣言することで「もう、やめた」と言いづらくなり、継続のための動機になります。

朝活の起床時間

朝活の起床時間

ここでは、朝活の起床時間について説明します。

自分の睡眠時間のタイプを把握する

最適な起床時間を決めるためには、自分の睡眠時間のタイプを把握する必要があります。

人には「ショートスリーパー」「ロングスリーパー」「バリュアブルスリーパー」という3種類の睡眠の長短によるタイプがあるとされています。

それぞれのタイプの特徴を以下の表にまとめてみました。

タイプ 必要な睡眠時間 人口比
ショートスリーパー 6時間未満 5~8%
ロングスリーパー 9時間以上 3~9%
バリュアブルスリーパー 6~9時間 80~90%

(参照:「60歳からの睡眠の新常識」坪田聡監修

自分の睡眠のタイプを把握した上で、適正な睡眠時間を減らさずに起床時間を決めていくのが重要です。

自分の適正な睡眠時間を知る方法

スタンフォード大学睡眠医学センターの推奨する、自分の適正な睡眠時間を知る方法は以下になります。

  • 仕事や学校のない連続した7-14日間の期間を選ぶ
  • 目覚まし時計を使用せず、自然に眠り、自然に目覚める
  • 毎日の睡眠時間を記録する
  • 7-14日間の平均睡眠時間を算出する

(参考:Stanford MEDICINE

起きる時間の決め方

例えば、自分が以下のタイプだとします。

・睡眠タイプ:バリュアブルスリーパー(7時間)

・朝活に使用したい時間:2時間

・朝食や着替えなどの時間:30分

・出勤時間:午前7時30分

上記のようなタイプの人は、逆算すると午前5時起床が最適ということになります。

ただ、実は朝活を成功させるコツは起床時間より就寝時間にあります。

寝る時間の決め方

朝活に失敗する人の中には、自分の睡眠タイプを無視して、寝る時間は以前と同じで起きる時間だけ早くしてしまう人がいます。

短い期間ならそれでも気合で乗り切れるかもしれませんが、人生を通して実践する朝活においては途中で挫折してしまう可能性が高いです。

よって、上記のようなタイプの人なら、午前5時に起床するために自分の最適な睡眠時間である7時間を考慮して午後10時に寝るのが最適という結論になります。

睡眠時間を削るのではなく、自分の最適な睡眠時間を維持した上で生活時間をシフトすることがポイントです。

朝活の注意点

朝活の注意点

良いことばかりのように思われる朝活ですが、ここでは朝活の注意点と対処法についても触れておきます。

昼間に眠くなる

脳は、朝活を始めた後も、しばらく以前の習慣を維持しようとする傾向があります。

よって、初期の段階では日中にだるくなったり、眠くなったりして集中力が低下することがあります。

対処法として、日中に強い眠気を感じた場合、15〜20分程度の短い昼寝を取り入れることで、眠気を解消し、午後のパフォーマンスを向上させることができます。

睡眠時間が少なくなる場合がある

急な残業などで寝る時間が遅くなってしまったのに、一度始めたことは続けなければという義務感から十分な睡眠がとれない状態が続き睡眠不足になってしまう場合があります。

対処法として、前夜に遅くまで仕事をした場合は、翌朝の朝活を短縮したり、休息を優先することを検討してください。

無理な継続は逆効果となる可能性があります。

家族と生活のリズムが合わなくなる

今まで就寝時間が同じだった家族との時間がズレて、生活のリズムが合わなくなってしまい、コミュニケーションが減ってしまう場合があります。

対処法として、例えば、夕食または朝食後の時間を家族との団らんに充てるなど、日中のどこかでコミュニケーションの機会を作る工夫をして下さい。

夜のイベントに参加しづらい

夜には楽しいイベントが多いですが、例えば、飲み会、勉強会、テレビ放送、などのイベントに参加できなくなることがあります。

特別なイベントがある場合、一時的にスケジュールを調整し、翌日の朝活を休むなどの柔軟な対応を検討することも有効です。

このように、状況に応じて柔軟に対応することで、朝活と夜の活動の両立が可能となります。

体質によっては朝活が向いていないこともある

「夜型の体質の人が無理に早起きをすると生産性が下がる」という結果も出ています。

自分の体質を考慮して無理をしないことも大切です。

 

まとめ

朝活のメリットのまとめ

朝活のメリットは以下の5つです。

  • 効率よく活動できる
  • 生活リズムが良くなる
  • メンタルが安定する
  • 自由時間をつくれる
  • 新しい出会いのきっかけになる

ただし、朝活は単に早起きをすれば良いというものではなく以下のような注意点もあります。

  • 昼間に眠くなる
  • 睡眠時間が少なくなる場合がある
  • 家族と生活のリズムが合わなくなる
  • 夜のイベントに参加しづらい
  • 体質によっては朝活が向いていないこともある

注意点などを理解した上で、豊かな朝活ライフを送りましょう!